10月の繁盛店研究所
■今回の研究内容■
今年7月にお伺いした約5坪の居酒屋さん。前回お伺いの際に幾つか指摘させて頂いたポイントはオーナー自らが手がけ、既に改装を終えたとのこと。
次のステップとして販促等についてのご相談とのことで再度お伺いして参りました。
前回研究内容はこちら!
□店舗所在地 東京都下
□業態 居酒屋
□開業日 約6年前
□面積 約5坪
□客席数 11席
□客単価 約3,500〜4,000円
□営業時間 11時30分〜14時 18時〜25時
□定休日 日
□賃料 100,000円
□現在実施している販促 酒蔵見学ツアー
□客層 ・20〜40代のOLや役者 ・35歳〜のサラリーマン
■今回の研究結果■
内部を今一度見直してみましょう
お客様をお迎えする準備・・・本当に出来ていますか?
個人店営業のメリット・デメリット
今回お伺いをして本当に驚きました。前回指摘させて頂いたポイントは全て改善されています。ここまですぐに実行に移せるのはオーナーの気概と店舗への愛着、そして目の届く範囲内で無理せず運営しているからこそ。
どんなに店に愛着を持っていても、頑張っていても、実は個人営業の店舗においてはこの「目の届く範囲」というのが重要で、オーナー自身のキャパを超えてしまえば結局は従業員に対しても、店内の清掃に関しても、商品(メニュー)についても目が行き届かなくなり、お客様に満足頂ける内容を提供することができなくなってしまうのです。
せっかく努力しても日々様々な業務に終われるだけに終始。これでは本末転倒。
そういった意味でもこちらの店舗、小さいながらも全てがオーナーの自己判断、自己完結、そして自己責任・・・。
従業員を雇うことによる心労もなく、また自身の思いや考えをすぐ反映させることが出きるというこの環境は自身で責任背負いながらも、それでいて煩わしい事の一切を背負いたくないオーナーにとっては大きなメリットでもあり、またリスクも最小限に抑えられます。
逆に自身に何かがあった場合(急病など)店を閉めざるを得ず、その日に予定していた収入を得ることが出来ない、また第三者からの客観的な意見や身近にいる人との協力体制が取れない、他に振ることもできず自身の自由が利かないというデメリットも考えられます。
しかし実際に人数多く雇っていても後に記したような状況に陥る場合もあることを考えると、個人店の場合最初はどれだけ初期投資少なく開業し、運営コスト抑えて営業できるか?に注力すべきであると考えます。
基本に立ち戻りQSCを見直しましょう
「QSC」と聞いてすぐに何のキーワードか、思い浮かびますか?!
忘れてしまった、という方。聞いたこともない、という方。知っているけど、という方。
皆さん今一度ここで復習致しましょう!
Q=Quality クオリティ
安定した商品が提供できるよう、またよりクオリティ高い商品が提供できるよう設備・メンテナンス含め、商品開発や既存メニューのブラッシュアップを図る
S=Survice サービス
店舗の人的要素や空間がお客様に心地よく、また利用したいと思って頂けるような雰囲気づくりを含めたコンセプトに基づいたサービスの提供
C=Cleanliness クレンリネス
店舗を常に清潔に保つ為の努力を怠らない。店頭、店内、イスやテーブル、カトラリーやトイレ、厨房内も全て含めクレンリネスを徹底
ごく当たり前のことなのですが、この「当たり前のこと」が出来ていないばかりに大切なお客様をみすみす逃してしまっている可能性があります。
「以前食べたメニューと味が違うんだけど・・・?」
「お店は格好良く作ってあるけど・・・従業員の接客がなってないわ・・・」
「照明落とした雰囲気は良くても天井にはくもの巣が・・・」
当たり前のQSCが出来ていないばかりにどれもこれもお客様の期待裏切る結果に直結してしまっています。
お客様の期待を超えるQSCを提供できたとき。それは感動に変わります。 お客様の期待裏切ったQSCを提供してしまったとき。それは大切な顧客を失うこと・・・
皆さんも自店をご覧下さい。QSCをよくチェックしてみてください。隅々まで。時にはしゃがんで、時には客席に腰掛けて。お客様の目線で店内を見渡してみてください。
クオリティ。たまには馴染みのお客様に声をかけ、いつも召し上がるメニューの味はどうか?新しいメニューの感想などを伺ってみてください。
サービス。友達の友達など、客観的に店を判断してもらえるような自身面識のない友人などに覆面で店に来てもらってください。
クレンリネス。自分では終わった、と思っても第三者にチェックしてもらってください。少しでもホコリが出てきたらやり直しです。
個人店ならではの肌理細やかな心遣い。周囲からのアドバイス。素直に聞き入れることもお店をより良くする為に必要なこと。個人でやっているからこそできること。個人でやっているからこそ出来ていないこと。気づいていないこと。
是非周囲の声も参考に。これらは聞いて損のない情報です。
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よく見るとタンクの上にはホコリがいっぱい!そこに直接トイレットペーパーが置いてあります・・・が?!あまり気分のいいものではありませんよね!?
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流しの表面もこびりついた水垢だらけ。手洗い用の洗剤もホコリ
をかぶって汚れていますし、また排水パイプにもホコリが・・・ |
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おまけ:ただ積まれたトイレットペーパーは出来ればかごなどに
入れて置くようにしましょう。また飲食店の店内に置かれる時計
は「早く帰れ」と催促されているようであまり好まれません |
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前回指摘したこのお店ならではのつまみや食事。メニューボード
も変更し、メニュー内容も一部変更されていました。オーナーは
「書くのが大変・・・」とおっしゃっていましたがお客様には好評と
のこと。自身のオペレーション都合よりも、お客様に喜んで頂くこ
とが大切なのでは?! |
さあ、いよいよ販促です!
店内QSCも見直し、万全の状態でお客様をお迎えする準備が整いました。次に仕掛けるべきはお客様にこのお店の存在を知って頂く為の販促。
伺うと週末は遠方からいらしているお客様が多い、とのこと。こういったお客様方で殆ど席は埋まるそうです。ということは週末の集客よりも平日の集客が今回のポイントに。まずはごくごく基本的、とはいえ効果的なチラシ作成⇒手配り作戦と行きましょう!
チラシ作成のポイント
@サイズはA5で!
A4サイズを半分に折ったのがA5サイズ。これが一般的には手配りで受け取りやすいサイズだと言われています。勿論もう少し小さくてもOK。何を伝えたいのかが見やすく伝わればいいのです!
Aキャッチコピーに命をかけて!
今回A4サイズを半分に折ったものを作成するとします。一番目に入るトップの面にはこのお店のコンセプトである、キャッチコピーを入れましょう。店によってはここにサービス券などを添付していますが、こちらのお店はディスカウントの必要ナシ!サービスの必要もナシ!お店の規模とコンセプトによりますが・・・どんなお客様にお越し頂きたいのか?店主の思いに共感くださるお客様に起こし頂きたい!のですよね!?でしたら魅力的なキャッチコピーづくりに命をかけましょう!(笑)
B想いが伝わる手書きが新鮮!
よくチラシ作成、というとキレイにパソコンで作成された、写真が入ってカラー印刷されたようなものを想像し、高く付くから・・・と二の足踏まれるオーナーさんがいらっしゃいますが、そんなところで躊躇していたらお客様を逃しますよ!
そんな印刷物が主流の今、逆に手書きが新鮮です!!お店のコンセプトに合っていれば、無骨な手書きもポップな手書きも何でもアリです!見やすく、カテゴリーに分けて書くことを意識し、是非二つとないチラシを作成しましょう!
C「○○通信」=お店の取り組みやイベント情報などを記載しましょう!
酒蔵見学ツアーや珍しい日本酒の試飲会なども頻繁に実施されていらっしゃいます。これはとても魅力的!是非とも「○○通信 vol.1(仮)」などといった内容もチラシに盛り込みましょう!「こういった取り組みをしているお店なんだ」「ここまでこだわってお酒を仕入れているんだ」と、日本好きの共感を得られればしめたもの。ここでこのお客様がこのお店にわざわざ来る理由ができます。
ただし気をつけなくてはいけないのが、内々だけで盛り上がっているように感じさせてはダメ。一般のお客様もご参加頂ける旨書き加えるなどの配慮も必要です。
D宴会メニューのちょっとした表現法
こちらのお店は席数も、空間も限られますのでこれからの宴会需要といっても大人数で承れる訳ではありませんし、また貸切りにしてしまうと他のお客様にご迷惑おかけしかねません。であれば<ごく少人数のミニ宴会プラン>を立ててみては如何でしょうか?
「日本酒好きなお二人様の宴会は是非当店へ」などと切り口を変えて。
また<お好きな日本酒飲み放題>ではなく「お好きなだけ 店にあるだけ 全ての日本酒飲み比べ」と訴求してみては如何でしょうか?他店とは一線を画した、ちょっと目新しいコースを提供することが出きるのではないでしょうか?
E地図は工夫を凝らして!分かりやすく!
少し入り組んだ、分かりづらい場所に位置する為途中まで説明をしても店まで辿り着けず、断念してお帰りになってしまうお客様もいらっしゃった、とのこと。ここは地図にも一工夫。要所要所のお店を目印にさせて頂き、細かな道まで書き加えましょう。以前の地図を見せて頂きました。確かにキレイに作られた地図ですが、何ともざっくりとしていて残念なことに分かりづらい!
手書きでいいのです。お客様の目線に立って、どんな目印が書いてあれば分かりやすいか?どうしたら最後まで辿り着いて頂けるか?初めての辿り着いてくださったお客様にはどんなサービスを提供するか?などなど・・・店本位ではなくお客様目線で。
また大げさですが、「迷ったら迷わずご連絡を!店主自ら駆けつけお迎えに伺います!!」といった心意気もお客様の気持ちを動かす重要なポイント。本当にちょっとした一言を添えるだけでそのお店の姿勢とは、お客様に伝わるはずなのです。
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地図を見てご来店くださったお客様。通りに看板一つ出ていなければ、せっかくすぐ側まで来ていても見過ごしてしまいます。大家さんに交渉して、何かしらアイキャッチを出せるようお願いしてみましょう。
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■今月のひとこと■
自分だけで店舗を見ているとどうしても偏った見解となり、自分の楽な方、楽な方へと思考は傾倒していくものです。アドバイスをくれるもお客様・・・では当然お客様も自分の都合いいような意見ばかりをおっしゃってくるはずです。
ここで店主は第三者の意見を求めました。疑問に思うこと。悩んでいること。全てを投げかけてきてくださいました。そして真摯にアドバイスを聞き入れてくださいました。
だからこそすぐに実行にも移すことができたのでしょう。形振り構っていられる状況でないからこそ、藁にもすがる思いで日々過ごしていらっしゃることがとてもよく伝わります。
これからの外食は不況の煽りを受け、生き残りをかけ、競合他店同士顧客の囲い込みや取り合いが益々激化していくことでしょう。そんな中、大儲けはせずとも生き残っていけるのはこういった行動力ある、お店の独自性を強く持った個人店である、と私は常々感じています。従来どおりの営業を続けていては取り残されます。いよいよの時に慌てても時既に遅し・・・とならぬよう。時には第三者の客観的なアドバイスも聞き入れる柔軟な思考も必要なのではないでしょうか?
「は・・・!」と思われた方は是非。ヤマロク社、各営業担当者まで・・・(笑)
「迷う者は道を問わず」
道に迷う者は正しい道を人に尋ねないからである。亡国の君主はひとりよがりで賢者に道を問わないから国を滅ぼす、ということ。
このことわざ、耳痛く感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
独りで考えるアイデアとは、所詮自分にとって都合のいいアイデアであったりします。
オペレーションが楽、経費がかからない、押し付けの宴会メニュー云々・・・
お客様の満足は二の次になっていませんか・・・?
「掃除、毎日しているけど・・・?」天井は?トイレの隅々は?匂いは?従業員のユニフォームは?
客観的に見ると、以外に気づいていない盲点がたくさんあるものです。
「こちらでよろしかったですか?」???言葉遣い。お客様への気配り。高齢者や子供に対する接し方などなど・・・
個性を生かしたサービスとは、基本が出来ていてこそ。どこかのタイミングで基本に立ち戻り、サービスを今一度見直してみることも必要です。
亡国の君主とならぬよう。時に人の意見に耳傾け、実行に移してみることが必要な時期とは、実は今なのかもしれませんよ。
【ラフラックス 保木 香都子】
■担当者の声■
本コーナーはお悩みを抱える店舗に直接伺い、詳細をお伺いして様々なアドバイスをさせて頂くというもの。その後アドバイスを実行に移して頂き、お店が繁盛店となるよう追跡指導いたします。詳細は各店のヤマロク担当者までお問い合わせ下さい。「繁盛店」までの道のりを一緒に研究していきましょう!
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