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繁盛店研究所


3月の繁盛店研究所

■今回の研究内容■

お久し振りです!の今回の繁盛店研究所。
本コーナー…終わってはおりませんし、私も至って健康、元気です(笑)
今後とも宜しくお願い致します。


お伺いした今回の店舗。最初が2009年の7月。その後同年10月
そうです、あの行動力抜群のオーナーが運営する、
地酒に特化した5坪の居酒屋さんです。


実に1年以上ぶりにお伺いをしたのですが…
当日は期待と不安が入り混じった、何とも複雑な心境でした。


「売上は…順調なのか?」
「クレンリネスはきちんと徹底されているのか?」
「間違った販促を仕掛けて顧客が離れていってしまったりしていないか?」等々…


私のような立場ではただアドバイスをさせて頂くことしかできませんが
その後そのアドバイスを実戦に生かし、かつ継続し続けていくことは
現場に立つオーナーであり、スタッフのモチベーション次第。
楽をしてしまおう、手を抜いてしまおうと思えば幾らでも出来てしまう…。


そんな出来るようで出来ていない店舗が多い中、お店に伺うのは
上記のような理由で緊張もしますし、その逆期待もするのです。


でも…個人オーナーが運営する店舗は、楽をすればした分だけ、
手を抜けば手を抜いた分だけ自身の首を絞めることに…


□ 店舗所在地 東京都
□ 業態 居酒屋
□ 開業日 約7年前
□ 面積 約5坪
□ 客席数 11席
□ 客単価 3,500〜4,000円前後 
□ 営業時間 平日  18時〜25時
□ 定休日 日曜日
□ 賃料 10万円
□ 現在実施している販促 酒蔵見学ツアー 
□ 客層

・20〜40代のOLや役者 ・35歳〜のサラリーマン(7割方が女性客)



■今回の研究結果■


これから必ずや求められる、支持されるであろう


これぞ個人店の見本のような店!



継続は力なり
お伺いする前に私が勝手に抱いていた心配や妄想をヨソに、
何とも嬉しいご報告を受けることになりました。


「お蔭様で売上が、最初に見えた時から比べて15〜20%アップしました!」


いえいえ、それは決して私のお陰なんかではありません。
以前お伺いの際にさせて頂いたアドバイスをオーナーがしっかりと
受け止めてくださり、そしてすぐ実行に移されたから。
そしてその実行に移されたことが自信に繋がり、お客様をお迎えする気持ちに
余裕が生まれたからだと思います。


更にそのモチベーションを維持し続けていることがひいては売上アップに、
今日の結果に繋がっているのですから。


毎日そう代わり映えしないような日々の中、モチベーションを
維持し続けることがいかに難しいことか。
これは飲食店を経営されていらっしゃる、しかも個人で、しかも一人で…
怠けても誰にも文句を言われないような、そんな状況の中で
そこまで頑張れる原動力と行動力、継続力は逆に見習うところ。

こちらが最初にお伺いした時のファサード。

この言葉はメジャーリーグで活躍する松井選手の座右の銘でもあるそうです。


心が変われば   態度が変わる
態度が変われば 行動が変わる
行動が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 人格が変わる
人格が変われば 運命が変わる
運命が変われば 人生が変わる


実はこちらのオーナーさん、店を閉めるか続けるか相当悩んでいた時期に
お伺いしたのが最初の出会いでした。
売上が思うように上がらない上に私生活での諸事情も色々あり、
心労と余裕のなさでいっぱいいっぱいな感じがこちらにも伝わってきました。


矢継ぎ早に攻撃的に投げかけられる質問に、私も丁寧に答えていたつもりでしたが
先日その時の感想を伺った際に聞いた言葉は「かなりきつかった」そうです。
そのアドバイスを聞き入れるか聞き入れないか、そのご判断はお任せして
その日はその場から去ることにしました。


そして2日後…。


「アドバイスの通りにここまで進めました」とご連絡が。
店舗の中も外も…壁を全て塗り替えるという作業を営業時間の合間と
定休日を利用して実行していらっしゃる写真を送ってくださったのです。


まさにこちらのお店の売上アップは、この言葉の通りに心を変え
人生が変わったオーナーそのものだと感じました。


一見のお客様でも入りやすい雰囲気作りと
こだわり感の訴求を目的にすっきりと。
一度見たら忘れない、地域オンリーワンのファサードに生まれ変わりました。


最初の店構えからは想像もつかないようなファサードへと変貌。
飲食店においては、特に一見が入りにくいような雰囲気の店では
ファサードにこそ知恵を出し、力を入れるべきなのです。


店内にどんなにお金をかけても、こだわったメニューを揃えても、
お客様がそのドアを開けて入ってきてくださらなければ
それらは何の意味もなさないのです。



ファサードから店内へ…ストーリーは続いています


「お店の中は常に動いている」ことを外に伝える為にも
「日替わり」「季節もの」などを店頭で告知するのは重要なポイント。


そのドアを開けて入った瞬間に目に飛び込んでくる情報や雰囲気、
メッセージも非常に重要です。


以前のメニューボード。 「何でもかんでも美味しいものを」
その思いは分かりますが、やはりこれではこだわりも感じられず
勿体無い…


限られたスペースの店舗に限ってはメニューの選定にも一苦労。
とは言えお客様のことを思えばあれもやりたい、これもやりたい…


そのお気持ちも分かりますが、実はこういったお店の迷いって、
お客様にも伝わってしまうものなのです。
するとどう受け取られるか…?


「このお店に来たら…何を頼んでいいのか分からない?」
「とりあえず色々、何でもあるけど…これって日本酒に合うの?」
「お酒の品揃えにはこだわっているみたいだけど…料理のこだわりって?」


それではせっかくのコンセプトでもある「マニアックな日本酒の品揃え」
を謳っているにも関わらず、その肝心なポイントがぼやけてしまうのです。


だったら絞る。


徹底的に絞る。


本当に売りたい、食べてもらいたいものだけを提供する。


こうして厳選して、繊細な、様々な味わいの日本酒に合うメニューへと
絞り込まれました。


結果。


カウンター上部のメニューも見やすく、分かりやすく。
オーナーがどうしても苦手な黒板書きは、
その為だけにアルバイトを雇うことにしたそう。
メニューもかなり絞った分、逆に売りも分かりやすく、
こだわりを感じるラインナップになりました。


売りたいもの、食べてもらいたいものがこんなに明確になりました。
狭い厨房で一人全てをこなさなければならない、というハンデを
メニューを絞り込むことでオペレーションの悪さも緩和され、
また食材のロスも軽減できます。
それがお客様にとっては「強いこだわり」と
受け取って頂けるのならばそれはやらない手はないでしょう。


「お客様の為」を思って沢山揃えたメニューも、オーダーしてから
なかなか出てこないのでは「お客様のストレス」となってしまいます。


「お客様の為」を思って和洋中そろえたメニューも、こだわりの日本酒に
合わなければ「お客様のハテナ?」となってしまいます。


お店が伝えたいことを顧客になって頂きたいお客様に
ピンポイントで感じて頂く為にはこういったことも重要なのです。


酒蔵から貰ってきたというお酒を仕込んだお米をディスプレイ。
こういったことからもこのお店がお客様に伝えたいことが伝わってきます。


あと一歩!
「もう言われることはないと思います!」
と胸を張ったオーナーにもうちょっとだけ言うなれば…


客席側と厨房の照明の色を揃えてあげるともっとお店に
一体感が生まれ、温かみと落ち着きを感じさせることが出来ます。
オープンキッチンの店舗は特に気をつけたいポイントです。




客席のすぐ近くにあるトイレ。開け閉めの度に匂いが気になります。
本来はトイレにこういったカーペットは敷かないのですが…
剥がせないとのことであればせめて開店前、閉店後に消臭スプレーなどで
匂い対策を心がける気配りを。


こうしてオーナーの努力と行動力で店内を生まれ変わらせることができました。
今後の課題として、今年は販促に力を入れるということで
お店のアナウンスをする為のフライヤーやホームページについて
幾つかのアドバイスをさせて頂いて参りました。


先に書かせて頂いたとおり、これからお客様に支持されていく個人店さんとは
こういった思いをすぐ行動に移せる、お客様のことを常に第一に考える、
妥協しない、こだわりがぶれないお店だと思っています。


その世界観を、価値観を共有したい、コアなファンを掴んでいけばこそ、
そこにそのお店の価値が生まれるものと思っています。


それこそが唯一無二、オンリーワン。



一人でだって…気持ちを強く持ってさえいられれば…


とはいえ…それが難しいのですが、ね(笑)


頑張りましょう、個人店経営の皆様!
ピンチとチャンスは背中合わせですよ!!


以前の個室。色もさることながら何とも雑多でまるで倉庫?!




今現在の個室。たった一人でも努力でここまで変えることができるのです!

個室指定でのご予約も増えたとか。複数名でのご来店は有難い限り。






LAUGHLAX 保木 香都子

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